タックスヘイブンと脱税は似て非なるもの

タックスヘイブンと脱税に見る違法性と経済システム

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脱税との違い

タックスヘイブンという言葉を聞くと、

脱税というイメージを抱いている人が多いかと思います。

 

脱税とは納税しなければならないのに意図的に納税義務に違反して納めるべき税を納めない、

または逃れようとすることです。

 

しかしタックスヘイブンで行われる租税回避は、脱税とは違い、

合法的に税負担を減少させたり、回避したりすることです。

 

これはタックスヘイブンに本社を移転したり、

子会社をつくることによってなんらかの取引や投資などを行うことによって、

利益を出したり、損失を出したりして租税を回避しようというものです。

 

 

租税を回避したり、納めるべき税金を少なくしようとする行為は、たとえ合法的にタックスヘイブンによる租税回避が法に抵触しないとしても、倫理的に問題があるということは否めません。

 

タックスヘイブンを定義づける指標はあることは間違いありませんが、曖昧で非公式的なものもが多いのも事実です。そういう意味では脱税にしても、タックスヘイブンによる租税回避にしても隣接した概念で明確な線引きがないものであるといえるでしょう。

 

しかしタックスヘイブンによる租税回避と脱税の違うところは、単なる犯罪か違法性や倫理性は問われるけれど、経済活動の一環か否かで判断されると思います。

 

脱税とは個人単位で行うこともでき、納税者が納めるべき税金を納めないこと、もしくはそれを拒否することですが、タックスヘイブンによる租税回避は、大企業や少なくとも数億単位でお金を稼いでいる高額所得者でなければ、利用することはありません。

 

 

そしてタックスヘイブンによる租税回避を定義する上で明確なことは、もはや世界の経済活動、グローバルエコノミーの構造の中の一翼として組み込まれていることです。

 

例えばアップルやアマゾン、グーグルなどのアメリカの大企業は、このタックスヘイブンを利用して、子会社を設立して金融サービスを経由することによって、売り上げの数十%の節税に成功しているといいます。

 

中にはタックスヘイブンによる租税回避をすることで、経営が黒字になっている企業などもあり、このシステムを現時点ですべて取り払ってしまうとグローバル経済が破綻してしまう乃至はなにかの亀裂が生じてしまうくらい根が深いものなのです。